【独占公開】140柱の神々が現代に降臨 ― 『古事記』全系譜を網羅した「超美麗モンタージュ」付き解説名鑑Ⅱ

独占公開】140柱の神々が現代に降臨 ― 『古事記』全系譜を網羅した「超美麗モンタージュ」付き解説名鑑Ⅱ

20 和久産巣日神(ワクムスビノカミ) 性別:男神

伊邪那美命が亡くなる直前の尿から生まれたとされる、若々しい生成の力を司る神です。「和久(わく)」は若く瑞々しいこと、「産巣日(むすひ)」は万物を生み出す力を意味します。この神の頭からは蚕と五穀が生じたとされ、農耕や養蚕の起源に関わる重要な神格です。豊受大御神の父(あるいは親神)とされ、食物の安定した供給を司ります。

繋がり・別名: 稚産霊、豊宇気毘売神の父

21 豊宇気毘売神(トヨウケビメノカミ) 性別:女神

和久産巣日神の子で、伊勢神宮の外宮に鎮座する食物と産業の守護神です。天照大御神の食事を司る「御饌都神(みけつかみ)」として、丹波の国から迎えられました。「豊(とよ)」は豊かさ、「宇気(うけ)」は食物を意味し、衣食住すべてにおいて人々を潤す広大な慈悲を持つ女神として、天照大御神に次ぐ高い神階で崇敬されています。

繋がり・別名: 豊受大神、等由気太神、御饌都神

22 火之迦具土神(ヒノカグツチノカミ) 性別:男神

伊邪那美命が最後に生んだ火の神です。その出生時の火傷が原因で母・伊邪那美が亡くなったため、怒った父・伊邪那岐に十拳剣で斬られました。斬られた際の血や体からは多くの山神や雷神が生まれ、火の破壊力と同時に、新しい生命や金属・陶磁器などを生み出す創造的な側面も併せ持ちます。鎮火や火災除けの神として信仰されています。

繋がり・別名: 火産霊(ホムスビ)、秋葉権現、愛宕権現

23 波邇夜須毘売神(ハニヤスビメノカミ) 性別:女神

伊邪那美命が亡くなる際、苦しみのあまり漏らした糞(屎)から生まれた土の神です。「波邇(はに)」は粘土を意味し、古くから陶磁器の原料となる土を司る神として崇められてきました。火の神であるカグツチと対になり、火と土によって器を作る営みを象徴することもあります。農業においては、土壌を豊かにし、作物を育む力の根源とされます。

繋がり・別名: 埴安姫神、土之御祖神

24〜26: 三貴子(天照大御神・月読尊・須佐之男命)

24 天照大御神(アマテラスオオミカミ) 性別:女神

伊邪那岐命が禊をした際、左の目を洗ったときに誕生した、高天原を統べる太陽神です。皇室の祖神であり、日本国民の総氏神として伊勢神宮の内宮に祀られています。太陽の光で世界を照らし、秩序を保つ最高の権威を持ちます。岩戸隠れの神話では、彼女が隠れることで世界が暗闇に包まれたことから、その絶対的な存在感が描かれています。

繋がり・別名: 天照大神、大日孁貴(オオヒルメノムチ)

25 月読尊(ツクヨミノミコト) 性別:不明(一般に男神)

伊邪那岐命が右の目を洗ったときに生まれた、夜の国を統べる月の神です。天照大御神の弟(あるいは兄)にあたりますが、記紀神話での登場場面は極めて少なく、神秘的な存在です。暦の起源である月の満ち欠けを司り、潮の干満や農耕の時期を知る上での重要な神とされます。食物の神を殺したことで天照の怒りを買い、昼と夜が分かれたという説話も残ります。

繋がり・別名: 月読命、月夜見尊、月弓尊

26 須佐之男命(スサノオノミコト) 性別:男神

伊邪那岐命の鼻を洗ったときに生まれた、海原を治めるよう命じられた荒ぶる神です。高天原で乱暴を働き追放されますが、出雲に降りて八岐大蛇を退治し、英雄的な側面を見せます。母への思慕で泣き叫ぶ繊細さと、怪物を倒す剛勇さを併せ持つ多面的な神です。大国主神の義父であり、出雲神話の中心的役割を担い、厄除けの神としても知られます。

繋がり・別名: 素戔嗚尊、建速須佐之男命、牛頭天王

27〜33: 天岩戸神話や誓約(うけい)で生まれた神々

27 天宇受売命(アメノウズメノミコト) 性別:女神

岩戸隠れの際、桶の上で激しく踊り、八百万の神々を笑わせて天照大御神を誘い出した、日本最古の踊り子であり芸能の女神です。天孫降臨では猿田毘古神と対峙して道案内を承諾させ、その縁で「猿女君」の始祖となりました。機転が利き、物怖じしない性格で、暗闇に光を取り戻すきっかけを作った、明るさと生命力を象徴する存在です。

繋がり・別名: 天鈿女命、宮比神(ミヤビノカミ)、猿女君

28 天手力雄神(アメノタヂカラオノカミ) 性別:男神

天照大御神が岩戸から少し顔を覗かせた際、その手を取って一気に引き出した、無双の怪力を誇る神です。「手(た)」「力(ちから)」の名の通り、筋力や身体能力の象徴であり、スポーツや武道の守護神として信仰されています。天孫降臨の際には天照の脇に侍って降臨し、伊勢神宮や戸隠神社に祀られ、邪気を払い秩序を力強く守る役割を果たします。

繋がり・別名: 天手力男神

29 思金神(オモイカネノカミ) 性別:男神

高御産巣日神の子で、八百万の神々の中で最も優れた知恵を持つとされる軍師的な神です。「多くの(おもい)知恵を兼ね備える(かね)」の名を持ち、岩戸隠れの際には天照を引き出すための計略を立てました。天孫降臨でも瓊瓊杵尊を補佐するよう命じられ、政治や学問、技術の神として仰がれています。困難な状況を論理と知略で解決する知性の象徴です。

繋がり・別名: 常世思金神、八意思兼神

30 天児屋根命(アメノコヤネノミコト) 性別:男神

岩戸隠れの際、美しい祝詞(のりと)を奏上して天照大御神の心を動かした、言葉の力を司る神です。藤原氏(中臣氏)の祖神とされ、祭祀や儀式において神と人を繋ぐ役割を担います。天孫降臨にも随伴し、地上での祭祀の基盤を築きました。祝詞の神格化であることから、言霊によって災いを祓い、福を呼ぶ神として、神道の祭祀において極めて重要視されます。

繋がり・別名: 春日権現、中臣氏の祖

31 多岐都比売命(タギツヒメノミコト) 性別:女神

天照大御神と須佐之男命の誓約(うけい)によって生まれた宗像三女神の一柱です。三女(または次女)とされ、宗像大社の中津宮(大島)に祀られています。「タギツ」は激しく流れる水を意味し、海上交通の安全を司ります。古来より大陸との外交ルートである玄界灘を守護し、国家の平穏と航海の無事を守る水の神、交通の神として崇敬されています。

繋がり・別名: 宗像三女神、多岐津姫命

32 市寸島比売命(イチキシマヒメノミコト) 性別:女神

誓約で生まれた宗像三女神の一柱で、三女神の中で最も美しいとされます。宗像大社の辺津宮に祀られ、神仏習合期には弁才天と同一視されました。「イチキ」は「斎き(いつき)」、つまり神を祀る島を意味します。航海安全のみならず、美貌、芸能、財宝の神としても信仰され、安芸の宮島(厳島神社)の主祭神としても名高く、人々に親しまれています。

繋がり比・別名:売命、宗像三女神、弁財天

33 多紀理毘売命(タキリビメノミコト) 性別:女神

誓約で生まれた宗像三女神の長女です。宗像大社の沖津宮(沖ノ島)に祀られています。「タキリ」は霧や激しい波を意味し、海の険しさと神秘性を象徴します。大国主神と結婚し、阿遅鉏高日子根神と下照比売命を生んだとされるなど、出雲神話とも深い関わりを持ちます。国境の海を守る最高位の女神として、古くから国家的な祭祀の対象となってきました。

繋がり・別名: 田心姫命、奥津島比売命