
寺院の象徴:主要宗派の総本山・寺紋一覧
日本には7万5千以上の仏教寺院、150以上の宗派が存在していますが、一般的な宗派の数は宗旨13宗、分派56派の意味で「十三宗五十六派」といわれています。
それらの寺院の「顔」として寺紋があり、宗派の歴史や皇室・武家との繋がりを象徴する美しいデザインとなっています。山門の瓦、梵鐘、法衣、提灯などをじっくり観察すると、それぞれの寺の個性や誇りを感じることができます。
今回は、主要宗派の総本山等を中心に寺紋形象とその寺紋画像を掲載しています。その中でも、天龍寺と浅草寺が他とは違う寺紋となっています。
天台宗系
比叡山延暦寺(総本山):天台座王紋(菊輪宝に三体星)
園城寺(三井寺・大本山):三井寺円満院紋(円満院菊・三井菱)

比叡山延暦寺

大津三井寺
真言宗系(代表紋:五三桐)
高野山金剛峯寺(総本山):仙石桐(高野山真言宗代表紋)・三頭右巴
教王護国寺(東寺・総本山):東寺雲紋(八雲)

高野山金剛峯寺

東寺真言宗宗紋

教王護国寺
智積院(総本山):桔梗紋(真言宗智山派宗紋)
醍醐寺(総本山):五七桐(または輪違・十六菊)
仁和寺(総本山):二引両紋・桜紋(門跡寺院の象徴)

智積院

醍醐寺

仁和寺
泉涌寺(総本山):十六菊紋(皇室菩提寺「御寺」の証)
善通寺(総本山):十六菊複弁

泉涌寺

善通寺
浄土宗系
知恩院(総本山):月影杏葉(浄土宗宗紋)
増上寺(大本山):三つ葉葵(徳川家菩提寺)

知恩院

増上寺
浄土真宗系
西本願寺(本山):下り藤(本願寺派:九條藤)
東本願寺(本山):抱き牡丹(大谷派:近衛牡丹)

西本願寺

東本願寺
禅宗系(臨済宗・曹洞宗・黄檗宗)
妙心寺(本山):花園紋(丸に二引両)
建仁寺(本山):五七桐
南禅寺(本山):五七桐

妙心寺

建仁寺

南禅寺
建長寺(本山):三つ鱗
円覚寺(本山):北条鱗(三つ鱗)
相国寺(本山):五七桐

建長寺

円覚寺

相国寺
天龍寺(本山):二頭の竜
永平寺(大本山):久我竜胆(曹洞宗宗紋)
總持寺(大本山):五七桐(曹洞宗宗紋)

天龍寺

永平寺

總持寺
萬福寺(大本山):合わせ三つ葵・五三桐

萬福寺
日蓮宗系
身延山久遠寺(総本山):井桁に橘(日蓮宗宗紋)
池上本門寺(大本山):日蓮宗橘(丸に三つ橘)

身延山久遠寺

日蓮宗宗紋

池上本門寺
奈良仏教・その他
東大寺:八角輪宝紋・卍紋
唐招提寺:模り桜(大和桜)
薬師寺:薬師寺橘

東大寺

唐招提寺

薬師寺
清浄光寺(遊行寺・総本山):折敷に揺れ三文字(時宗宗紋)
浅草寺:丸に三社権現(三本の網)

清浄光寺

浅草寺
総本山・大本山・本山について
寺院の「総本山」「大本山」「本山」は、宗派内での序列と管理範囲を示す言葉で、総本山が宗派の最高位(大本山や本山の場合もあります。)に位置し、その下に大本山、さらに本山が続き、末寺(まつじ)を統括する格式の高い寺院を指します。 総本山は宗派全体の頂点、大本山は総本山に次ぐ格式で特定の地域や系統の寺院群をまとめる、本山はさらにその下の位で末寺を管理する、という違いがあります。そのほかに「本寺」「中本寺」「直末寺」「孫末寺」などの階層があり、各寺の間には上下関係が存在します。この仕組みを「本末(ほんまつ)制度」と言います。
浄土宗の場合
総本山:知恩院(京都市東山区)
大本:山増上寺(東京都港区)、知恩寺(京都市左京区)など
天台宗の場合
総本山:比叡山延暦寺
しかし、天台宗から分離独立した新宗派の天台寺門宗 園城寺(滋賀県大津市)・天台真盛宗 西教寺(滋賀県大津市)・本山修験宗 聖護院(京都市左京区)なども総本山で、延暦寺との上下関係はないようです。
真言宗の場合
総本山:高野山金剛峯寺
しかし、真言宗醍醐派 総本山醍醐寺(京都市伏見区)・東寺真言宗 総本山東寺(教王護国寺)(京都市南区)・真言宗泉涌寺派 総本山泉涌寺(京都市東山区)真言宗御室派 総本山仁和寺などその他多数の宗派があり、金剛峯寺とは、別宗派なので上下関係はないようです。
13宗派(古い順)とは
法相宗(ほっそう)・華厳宗(けごん)・律宗(りっ)・天台宗(てんだい)・真言宗(しんごん)・融通念佛宗(ゆうずうねんぶつ)・浄土宗(じょうど)・臨済宗(りんざい)・浄土真宗(じょうどしん)・曹洞宗(そうとう)・日蓮宗(にちれん)・時宗(じ)・黄檗宗(おうばく)
代表宗派の系譜



