【独占公開】140柱の神々が現代に降臨 ― 『古事記』全系譜を網羅した「超美麗モンタージュ」付き解説名鑑Ⅲ

独占公開】140柱の神々が現代に降臨 ― 『古事記』全系譜を網羅した「超美麗モンタージュ」付き解説名鑑Ⅲ

35 天之菩卑能命(アメノホヒノミコト) 性別:男神

誓約によって生まれた天照大御神の次男です。出雲の国譲り交渉の際、最初の使者として地上に遣わされましたが、大国主神を尊敬するあまり、三年間報告に戻らなかったという人間味のあるエピソードを持ちます。その後、大国主を祀る出雲大社の祭祀を司る役目を担い、出雲国造(千家・北島両家)の祖神となりました。農業や産業の守護神としても信仰されます。

繋がり・別名: 天穂日命、出雲国造の祖

36 天津日子根命(アマツヒコネノミコト) 性別:男神

誓約によって生まれた天照大御神の三男です。凡川内氏や額田部氏など、多くの古代氏族の祖神とされています。具体的な活躍は記紀には少ないですが、日の光を浴びる「日の子」としての神格を持ち、地方の開拓や農業に携わる氏族たちに篤く信仰されました。天照の血筋を各地に広げる役割を担い、地方豪族の正当性を示す根拠となった神の一柱です。

繋がり・別名: 天津彦根命

37 活津日子根命(イクツヒコネノミコト) 性別:男神

誓約によって生まれた天照大御神の四男です。「活(いく)」は生命の躍動、活力を意味し、若々しく勢いのある太陽の光を神格化したものと考えられています。他の兄弟同様、特定の氏族の祖神として位置づけられていますが、記紀の中での物語的な記述は限られています。しかし、天照の直系である五男三女の一柱として、皇統の守護に連なる尊い存在です。

繋がり・別名: 活津彦根命

38 熊野久須毘命(クマノクスビノミコト) 性別:男神

誓約によって生まれた天照大御神の五男です。「熊野」の地名や、「奇(くす)」という不思議な霊力を名に持ちます。熊野大社の祭祀や、火の神秘的な力を司る神格とも関わりが深いとされます。具体的な事績は少ないものの、紀伊国周辺の氏族と関連があるとされ、聖地・熊野の霊験あらたかな力を象徴する皇子の一柱として位置づけられています。

繋がり・別名: 熊野櫲樟日命

39 櫛名田比売(クシナダヒメ) 性別:女神

出雲神話で、八岐大蛇の生贄にされそうになっていたところを須佐之男命に救われた女神です。名は「奇(くし)稲田(いなだ)」に由来し、豊かな稲田を象徴します。救われる際、須佐之男によって櫛の姿に変えられて彼の髪に挿されました。退治後、須佐之男の正妻となり、日本初の和歌とされる「八雲立つ…」を詠む舞台となった新婚の宮で共に暮らしました。

繋がり・別名: 奇稲田姫、久志伊奈太美等与麻奴良比売

40 八島士奴美神(ヤシマジヌミノカミ) 性別:男神

須佐之男命と櫛名田比売の間に生まれた最初の子です。「八島」は日本国土、「士(し)」は知る(統治する)、「奴美(ぬみ)」は野の神を意味し、日本の広い大地を管理する神格とされます。大国主神へと続く系譜の起点となる神であり、出雲系の神々の祖として地上の開拓や安定を司りました。木花之佐久夜毘売の親族と結婚するなど、系図上の重要な結節点です。

繋がり・別名: 八島手耳神、清之湯山主三名狭漏彦八島篠

41 大国主神(オオクニヌシノカミ) 性別:男神

須佐之男命の息子(または子孫)で、出雲大社の祭主です。少名毘古那神と共に日本の国土を完成させた国造りの神であり、農業、商業、医療の祖とされます。因幡の白兎を助けた慈愛の物語や、多くの女神との恋物語でも知られます。天照大御神に国を譲った後は、目に見えない「神事(かくりごと)」の世界を司る縁結びの神として広く崇敬されています。

繋がり・別名: 大物主神、大己貴命、八千矛神、顕国玉神

42 須勢理毘売命(スセリビメノミコト) 性別:女神

須佐之男命の娘で、大国主神の正妻です。父から課せられた数々の試練に立ち向かう大国主を、知恵と呪力で助け出しました。嫉妬深い一面を持つ情熱的な女神として描かれ、大国主の他の妻たちを圧倒するほどの強い霊力と存在感を持ちます。夫婦の強い絆を象徴し、共に出雲の国を固める基礎を築いた、自立した力強い女性像の先駆けです。

繋がり・別名: 須勢理姫命

43 八上比売(ヤカミヒメ) 性別:女神

因幡の国の女神で、大国主神が兄弟神(八十神)たちとの争いに巻き込まれるきっかけとなった美しき姫です。八十神たちの求婚を断り、「私は大国主に従います」と宣言したため、大国主は兄弟から命を狙われることになります。後に大国主と結ばれますが、正妻スセリビメの嫉妬を恐れ、子を木の股に挟んで実家へ帰ったという切ない伝承が残ります。

繋がり・別名: 木俣神の母

44 沼河比売(ヌナカワヒメ) 性別:女神

高志の国(現在の新潟県糸魚川周辺)の女神です。大国主神が遥々求婚に訪れた際の歌垣(歌のやり取り)が有名です。翡翠(ヒスイ)の産地を治める強力な地方豪族の長であったと考えられており、大国主との間に建御名方神を生みました。地方の文化や富が出雲のネットワークに取り込まれていく過程を象徴する、北陸地方の誇り高き女神です。

繋がり・別名: 奴奈川姫、建御名方神の母

45 建御名方神(タケミナカタノカミ) 性別:男神

大国主神の子で、国譲りの際に最後まで抵抗した武勇の神です。建御雷神との力比べ(相撲の起源の一つ)に敗れ、信濃国の諏訪湖まで逃れて「ここから出ない」と誓いました。その後は諏訪大社の主祭神となり、風や水の神、また武神として東国で絶大な信仰を集めました。敗北の物語を持ちながらも、不屈の精神と力強さを象徴する神として愛されています。

繋がり・別名: 諏訪大明神、お諏訪さま

46 事代主神(コトシロヌシノカミ) 性別:男神

大国主神の長男で、国譲りの談判において父の代理として決断を下した知恵の神です。美保関で釣りをしていた際に使者の問いに答え、「慎んでこの国を献上しましょう」と隠居を決めました。言葉(託宣)を司る神であり、後に商売繁盛や漁業の神「えびす様」と習合し、福徳をもたらす柔和な神格として、現代でも広く親しまれています。

繋がり・別名: 恵比寿(えびす)神、一言主神

47 鳥取神(トトリノカミ) 性別:男神

八島士奴美神の系譜に連なる神で、鳥を捕らえる技術や、それに関わる職能集団「鳥取部」の祖神的な性格を持ちます。具体的な神話での活躍は少ないですが、古代において鳥は精霊や魂を運ぶ神聖な生き物とされており、それを制御する力を持つ神として位置づけられました。出雲系の神々の系図に名を連ね、地方の産業や技能の定着を支えた神の一柱です。

繋がり・別名: 八島士奴美神の子孫